行きたかったところ 3
みゅう弟です。
赤羽生活では、<不自由な有り余る時間>が難敵でした。
痛み、極度の眠け、精神不安、全身を襲うだるさ、吐き気、便秘、下痢、腹痛、四肢の機能障害。こいつらが入れ替わり立ち代りやって来ます。こんな状態の中、出かけてもあまり体力を使わず、近隣で楽しめるようなところを一生懸命さがしていました。
ライブや映画はどうだろう、ということで何年かぶりに「ぴあ」を買ってみました。しかしながら、体力の落ちてしまった兄貴には小さい文字を追いかけるのは辛く、自分で目を通すことも途中で断念せざるを得ませんでした。
僕が「これはどう?あれはどう?」と読み上げていっても、音楽と映画にはこだわりの強い頑固もん(笑)の触手が動くようなものは殆どありません。
その中で以外にも食いついたのがこれ。
「20世紀少年」(Part1)
ちょうどロードショー公開されているところでした。
「漫画は全部読んだんだよ。」とか「浦沢直樹は俺と同い年なんだよ。」とか、幾つかこの作品に関する思い入れを語っていました。
映画には一方ならぬこだわりがあり、見た映画もケタ違いで、おそらく千本以上の単位で映画を見ていると思います。そんな映画好きを映画館に連れて行って興味のある映画を見せてあげたいと思っておりました。
結局これも映画館には見に行けず、「DVDリリースを待とう」、ということになったのですが、DVDのリリースが年明けだったのでこれもまた見ることはありませんでした。
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コメント
生前は同じ癌患者ということで、治療法だの
病院への愚痴などいろいろ聞いてもらいました。余命いくばくもない貴重な時間を、駄話に
つきあってもらって有難かったです。
赤羽に見舞いに行った時に、映画「20世紀少年」についてああだこうだ言いましたが、それが三浦君に何か刺激を与えることが出来たのなら良かったと思います。ご自分で鑑賞することはできないだろうことはわかっていたのですが
何かそういうことはすっ飛ばして会話に付き合ってくれていたように思います。
ブログお疲れ様でした。
投稿: コウ | 2010年1月 1日 (金) 02時10分
>コウさま
コメントありがとうございます。
そうでしたか。このお話は知りませんでした。いろんなお話をさせていただいて何か気になることでもあったのでしょうか。
でもこういった「話」の方が貴重な時間にとって最も貴重なものだったのだと思います。
寒くなってまいりました。ご自愛ください。
ありがとうございました。
投稿: みゅう弟 | 2010年1月 2日 (土) 00時11分