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2009年4月16日 (木)

卓越した医療チーム 5

みゅう弟です。

<縦連携2>
「エスカレーション&フィードバック」
何か大きな様態変化だけではなく、患者の細かい状況変化を拾い上げ、医師に伝え対処をどう検討するかをナースが如何にやってくれるかは、患者や家族にとって大変重要である。

患者側は痛みや、不快感、不安、変化をアラームとしてあげているつもりなのに、それが的確に受け止められず、何度も何度もアラームをあげなければならないと、「何にも聞いてくれない、何もやってくれない」という不信感ばかりがつのってしまう。

これは完全にシステマチックに行われているかというとそうではないようだ。なぜならばこれは患者の資質に大きく依存するからだ。我慢強い人、泣き言の多い人、年寄り、うそつき、ばか、患者は様々だ。ナースたちはこの様々なキャラクターをそれぞれ、そしゃくしながらアラームの内容を吟味する。エスカレーションすべき、対応すべきと判断するとアクションにつながる。患者とナースの間でこのアラームとアクションの認識判断のズレがおきると不幸な結果となるようだ。

兄貴の場合、入院歴が長いということも手伝ってか、不幸なことにはならず、逆に安心して入院生活を送ることが出来た。ナースたちは兄貴の細かいアラームにも迅速に対応してくれる、いろんなアイディアを出してくれる。自分たちで対応したことに「これでいいのだろうか?」と本人や僕に聞いてくる。問題が起きるとすぐに医師にエスカレーションし
対応策を検討する。決まった対応が何なのかを患者と家族にフィードバックし、即座に対応する。

これはシステムと言うよりは、ナース個人の技量と資質そして患者との関係によって生み出されている。そしてこれはナースたちのほんの小さな患者への「気遣い」に支えられている。このちょっとした「気遣い」が素晴らしいナースたちである。「がん病棟」と言っても過言でない、兄貴の入っている病棟でのナースたちの職務は旗から見ていても本当に激務そのものである。心身ともに余裕のある時に見せる「気遣い」とは分けが違うのだ。職務の中で完全にてんぱっている状態の中で出てくる「気遣い」は本当に確かなものであり、真実だ。

だからこそ患者との最初のインターフェースであるナースの仕事は本当に重要であり、縦連携の鍵なのだ。これは構造上ナース個々人の能力資質に依存せざるを得ない宿命を持っている。個人プレーであるからこそ、人によってのレベル差があることは否めないが、兄貴の場合、患者を安心させるに足りうるレベルにあったことは間違いなく、僕ら家族の評価も同様にかなり高いものになっている。また家族だからこそ、この質の高い献身に感謝の念が絶えないのである。

ナース達が、彼女達の「気遣い」の心をしっかりと保ちながら、彼女達の持ちうる想像力を遺憾なく発揮し、患者達への対処の力が十分に発揮できるのは、きっとこの病院の教育なり、指示命令系統なり、医師とのコミュニケーションなり、の体制がしっかりと整っていて、それが患者の方に向いているんだろうなと思ったのである。

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