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2008年6月11日 (水)

とりとめのない感想(2)

05_071ひさしぶりにフランスに行ってまず感じたのは、とにかく物価が高いなあということでした。フランスで暮らしているころや日本に帰ってきてから「フランスは物価が高くて暮らしにくいだろう」というようなことをよく言われたんだけど、実際に感じていたのは逆で、たしかに旅行などでフランスに来て外食をすればたいていまずいものを食べさせられて高い金を払わされるけど、そこらでパンやワインやチーズや野菜を買って食べていれば生活費はすごく少なくてすむ。そんで、そーいう安いパンやワインやチーズや野菜のレベル、最低限の食材のレベルが日本と比べるとすごく高くてすごくうまい。ぼくはパリでもとくに物価が安いエリアに住んでいたということもあるんだろうけど、近所のカフェや食堂で食べればけっこう安くてうまい。フランスはぜんぜん暮らしにくくなんかないもんねと思っていたのです。

しかし、3年半ぶりのフランスはまさにタイムマシーンに乗ってきてしまったかのような変わりぶりでした。もちろんレートの問題はあります。単純にユーロが導入された2001年ごろと比較してもレートは1.5倍ぐらいになっていて、日本円にしたら1,000円くらいかなと思ってたものが1,500円になっている。それだけなら日本人にとって高いだけなんだけど、ものの価格自体がかなり上がっているのでもともと所得がそんなに多くはないフランス人は大変だと思う。

おおざっぱな記憶と比較しても、1ユーロだった野菜が1.6ユーロ、8ユーロだったカフェのランチが13ユーロ、そんな勢いで値上がりしているの。ましてや日本は、最近は値上    ぼくはパリでもとくに物価が安いエリアに住んでいたということもあるんだけど、がり値上がり騒いでいるけど、長いスパンで見ればこの30年いじょう物価はあまり上がっていないどころか下がっていて、とくに外食なんかはすごい幅で値下がりしている。そんな国から出て行けば、ユーロ圏だけじゃなくてどこの国に行っても日本人は「高い、高い」と文句を言い続けることになるんだろうな。

そんなわけで、日本で食べ物の値段が上がってたいへんだというニュースをみても「ふーん」としか思えない今日この頃ではあります。

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