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2008年3月24日 (月)

山羊の体のスープ(1)

今回、寒さを逃れていく先に石垣を選んだのにはいくつか理由はありましたが、ひとつ大きかったのは食べるものが大丈夫だろうなとおもったことでした。食道および腸閉塞の手術によって食べられるものがかなり限られてしまっているのに加え、抗がん剤の影響が大きいんだろうけど味覚が過敏になっているところがあって食べられないものがずいぶん増えてきています。もともと大好きだったものがぜんぜん食べられなくなったり、それがある時期また大丈夫になったりまた駄目になったり、そんなことをくりかえしていて自分でもいま何だったら大丈夫なのか食べてみないと分からないという状態が続いているなかで、沖縄料理だったらまあ大丈夫だろう、沖縄の食べ物だったらかなり体が弱っていても食べられるだろう、という別に根拠はない自信がなんとなっくあったからです。

もともと田舎がない子だったので日本の地方で長く暮らすという経験がなく、その自信もあまりありませんでした。ただ、仕事であちこち行った感触から北海道か沖縄ならなんとかなるんじゃないか、というばくぜんとしたイメージはありました。北海道の場合は、これが北海道料理だというはっきりしたものがあるわけじゃないんだけど、どこに行ってなにを食べてもうまい、そんな印象があります。

いっぽう沖縄は、ぶたの足、耳、内臓、ゴーヤ・・・・・・というかなりありきたりな沖縄のイメージではあるけれど、沖縄のひとがそんなもんばかり食べてるわけじゃないことは知ってるけど、でもそーいう食材だったらどう料理してもかなりうれしい、そんなわたしなのであります。

で、そんなわたしがそんな沖縄料理のなかでもいちばんうれしいのが山羊汁なのです。

ここ数年は(っていうかもう10年以上になるのかな)沖縄ブームということらしく、東京でも沖縄料理の店は星の数ほどあるわけですが、山羊汁を出す店はあまりないようです。じっさい那覇周辺でも山羊汁を出すところはかなり減っているという話もききました。よーするに山羊汁を出しても誰もよろこばないんだよね。東京で沖縄料理店をやっているような沖縄出身の人でももう子どもの頃から山羊汁なんて食べたことないというひとが多いみたいだし。

石垣でもそれは同じで、というか沖縄本島よりも条件が悪いだろういうことは来る前からそれなりに分かっていました。去年ちょろっと石垣に来たときにはいちどだけ山羊汁と遭遇できたわけですが、ネットで調べても地元の人にきいても出てくる名前は限られた数店だけでした。

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コメント

ヤギ汁は、ほんとにくさいので
私もどうしてもダメです。
石垣では「一休」が有名ですが
でも、基本的にお祝いの席や行事で
振る舞われる性質のものなので、
店で食べると言うより、地域のみんなで
なんかのときに集まって
ヤギを一頭つぶすところから、というほうが
多いかもしれないです。
でも、ほんと、くせがありすぎるので
私は牛汁か、豚の内臓で作る中味汁のが好きです。
ちなみに
牛汁なら「いしなぎや」中味汁なら「あさひ食堂」が
おすすめです。

投稿: レベッカ | 2008年3月25日 (火) 14時45分

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