うしろめたい買物(1)
おれの場合『エンジェル』といえばこのロッド・スチュワートかそのオリジナルのジミヘンだったりするんだけど、洋楽でも邦楽でもそんなタイトルの曲はたくさんあるんだろうなあとネットで検索したらやっぱり無数にあって、やっぱそんなのどーでもいいやとすぐに飽きてしまった。そこでやめておけばよかったんだけど、ふと、ちわきまゆみにそんな曲があったよなあ、なんてことを思い出してしまったのだ。
ちわきまゆみというのは80年代にちょっと活躍したシンガー(今でも活動してるらしいけど)。そのころの日本の女性ロックシンガーというのが、鈴木みのるが大好きな中村あゆみに代表される気持ち悪い青春応援歌みたいなのばっかりだったなかで、ボンデージファッションに(にしおかすみこの20年前だ)グラム風のサウンド、ちょっと異色でちょっとおもしろくていい感じだった。おれも何枚かレコードを買った。
調べてみると『エンゼル』というのはアルバムのタイトルだったけど、タイトルの一部に"Angel"がつくのが4曲もある。やっぱりそーいうイメージで売っていたのかな
ちわきまゆみを聞くようになったきっかけは、ロッキングオンで松村雄策が絶賛していたのと、なによりも『ロッキー・ホラー・ショー』のオープニング曲SCIENCE FICTION/DOUBLE FEATURE"をカバーしていたからだった。おれはロッキー・ホラーおたくだったのだ。
で、そのカバーを今またちょっと聞いてみたいなと思ってしまったのだ。こーいう場合まずYouTubeとかをのぞいてみたり、なんとか無料で聞けないかなと探してみる。それでだめだと次はアマゾンに行く。レコードはほとんどいちどはCD化されたみたいだけど今ではみんな廃盤、マーケットプレイスでもとんでもない値がついている。それではとヤフオクをのぞいてみるとレンタル落ちのとかがそこそこの値段で買えるようではある。でもそこまでして聞かなくてもいいや、とふだんはこのあたりで最初の聞きたい衝動は消えていて、ああ時間の無駄だったなあ、とそれで終わってしまうんだけど、きょうはちょっと違った。心の中にどすぐろい雲がむくむくとわきあがってきてしまったのだ。
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