傷
外の傷は抜糸完了。傷跡はふつーの食道がんの手術よりもちょっと首の傷が長いかなあというぐらいでこんなものでしょう。首・胸・腹の立派な傷跡はこれから銭湯などでもちょっとえばれるかな。こーいうのって銭湯とかに突然いるとちんけなヤクザのしょぼい刺青なんかよりドキッとするんだよね。
それよりも問題なのは中のほう。つまりひっぱり上げた胃とのどをつなげた部分で、これはあとから溶ける糸でぬってある。先ほど、ここががきちんとつながっているかのテストをしてきました。これは単純にX線で透視をしながらバリウムを少しずつ飲んでみて、もれていないか、きちんと腸の方まで流れていっているかをチェックするものです。
で、結果としてはいちおう合格。あしたから少しずつ流動食をとりながら嚥下の練習です。食道の手術をするといくつかの障害が残るんだけど、大きな問題のひとつがこの嚥下です。じっさい手術してからはずっとつばも飲んじゃいけないって言われてて、さっきつばは飲んでかまわないと言われたんだけど、このつばがうまく飲み込めない。
食道がちゃんとある状態では空気は気管へ、水や食物は食道へと自動的に振り分けられているんだけど、食道がなくなるとこれができなくなります。水や食物が肺に入っちゃう誤飲によって肺炎を起こし気管切開などというのが食道を摘出した患者のやばいパターンらしい。そのためあしたからはこの誤飲を意識しつつ、飲み込むという作業の練習をするわけです。
まあ、いまぼくののどにつながっているのは2週間前までは胃だった臓器なわけで、そりゃいきなり言われてもできないよな。あとはこいつが「ああ、これからは食道の代役としてずっと生きていくんだな」とすなおに自分の役割を認識して働いてくれるのを望むばかりではあります。
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コメント
三浦先輩へ
頑張ってください。食道無しでもしこたま飲めるということを実証してください。後輩MF
投稿: M.F. | 2007年6月26日 (火) 21時54分
誤飲って気をつければ何とかなるものなんですか?
もぅ痛くないですか(T−T)
投稿: lily | 2007年6月26日 (火) 23時02分
大手術成功、よかったですね!
お姿拝見し、感無量であります。
三浦さんの回復力なら嚥下状態、発声の回復も早いでしょう。
必ずなんとかなりますから。
がんは砂肝似でしたか?
末筆ながら、弟様、ご様子をお知らせ下さり本当にありがとうございました。
投稿: madame lariboisière | 2007年6月27日 (水) 01時22分
サングラス姿が尚一層、貫禄を増しています♪
食べ物は気管に入っちゃだめ~!と念じておきましたから(^_-)きっと大丈夫V
投稿: 愛読者 | 2007年6月27日 (水) 14時21分
三浦さんの話を読んでいるうちに、わたしが脳外科手術にトライしてしまいました(^^;)。九死に一生ですね。みなさんもお気をつけて。
投稿: 小野 | 2007年6月29日 (金) 19時46分