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2007年5月30日 (水)

新たなリスク

きのうは内視鏡検査と組織採取、歯科検診、頸部MRIがあって、きょうは頸部CTのあと血管内治療科というところのドクターが来て頚動脈問題についての説明がありました。

人間には四本の頚動脈があってそれぞれが脳の四つの部分に血液を送り込んでいます。多くのひとの場合はその四本はどれかとどれかがつながっていて、一本が使えなくなっても大丈夫なんだけど、なかにはその一本あるいは複数が行き止まりになっているひとがいて、その場合は脳梗塞を起こしてしまいます。つまり頚動脈が三本でもふつうに生けていけるひともいれば、そうじゃないひともいるということ。

だから、今回の頸部リンパ節手術で切除する必要が出てくるかもしれない頚動脈が他の頚動脈とつながっていれば問題はないんだけど、行き止まりだったりすると何らかの方法でバイパスさせなくてはいけなくなっておおごとになるということです。これまでの検査でたぶん大丈夫なんだけど、あくまでもつながっているように見えるだけで実際に血液が流れているかどうかは確認できない。そこで金曜日にやるのが頚動脈閉塞試験という検査。

これは一本の頚動脈内でバルーンをふくらませて20~30分のあいだ実際に血液の流れを止め、ほかの頚動脈から血液がちゃんと流れているかどうかを確認するという荒っぽいものです。これで血圧の低下など問題が起きなければ脳全体に血液が流れているということで、リンパ節手術の際にその頚動脈を切ることになっても問題はないということになるわけです。

この頚動脈閉塞試験では、これまで一例もないんだけど、理屈からいうとその頚動脈が行き止まりだった場合に脳梗塞を起こす可能性もあるということです。まあ、たいがいの検査っていうのは多少のリスクは伴うものではあるけどね。金曜日には脳血管造影っていうのもあってこの二つをクリアすればリンパ節の手術はそれほどおおごとにはならないということになるわけです。

食道がんについてはこれまで一年以上あれこれと学習してきたのでどんな場合にどんなことが起こりうるか、最悪の場合もふくめてかなり分かっていたつもりで、なにがあっても驚くことはないんなんだけど、今回浮上した頚動脈・脳梗塞問題はちょっと想定外のことではありました。

で、金曜日はこの検査があってしばらく安静にしなくてはいけないのでお見舞い御遠慮申し上げます。

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