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2007年5月

2007年5月31日 (木)

人気があるうちは終われない

予想されたことですが、かなりおおごとになってきたので手術がまた一週間延期されました。。あしたの検査結果にもよるんだけど、最悪の場合を想定し、消化器外科・血管内治療科・形成外科のドクターのスケジュールを調整しなくてはいけないというのとそれぞれの準備が間に合わないということのようです。こんどの手術予定日は6月13日(水)です。

こういう、いつまでも終わらない、決着をどんどん先送りにする展開というのは、かつて「少年ジャンプ」が得意とした人気マンガの連載先のばし作戦を思い出してしまう。おれが知ってるのは『男一匹ガキ大将』、『アストロ球団』、『魁!男塾』、『北斗の拳』、『DRAGON BALL』といった古くてかたよったところになってしまうんだけど、みんなずるずると決着をつけずにまた来週また来週をくりかえしていた。今でもこういう人気マンガってあるのかな? ほかのマンガ雑誌でもこういう手はつかっていたんだけど、なんといっても「ジャンプ」黄金期を支えたどんな漫画でもバトルものにして延々と続かせちゃうぜの黄金パターンがなつかしい。

最近のテレビの場合だと、数字のあるうちにレギュラーを打ち切ってあとは特番でというパターンも多いみたいだけどね。

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2007年5月30日 (水)

新たなリスク

きのうは内視鏡検査と組織採取、歯科検診、頸部MRIがあって、きょうは頸部CTのあと血管内治療科というところのドクターが来て頚動脈問題についての説明がありました。

人間には四本の頚動脈があってそれぞれが脳の四つの部分に血液を送り込んでいます。多くのひとの場合はその四本はどれかとどれかがつながっていて、一本が使えなくなっても大丈夫なんだけど、なかにはその一本あるいは複数が行き止まりになっているひとがいて、その場合は脳梗塞を起こしてしまいます。つまり頚動脈が三本でもふつうに生けていけるひともいれば、そうじゃないひともいるということ。

だから、今回の頸部リンパ節手術で切除する必要が出てくるかもしれない頚動脈が他の頚動脈とつながっていれば問題はないんだけど、行き止まりだったりすると何らかの方法でバイパスさせなくてはいけなくなっておおごとになるということです。これまでの検査でたぶん大丈夫なんだけど、あくまでもつながっているように見えるだけで実際に血液が流れているかどうかは確認できない。そこで金曜日にやるのが頚動脈閉塞試験という検査。

これは一本の頚動脈内でバルーンをふくらませて20~30分のあいだ実際に血液の流れを止め、ほかの頚動脈から血液がちゃんと流れているかどうかを確認するという荒っぽいものです。これで血圧の低下など問題が起きなければ脳全体に血液が流れているということで、リンパ節手術の際にその頚動脈を切ることになっても問題はないということになるわけです。

この頚動脈閉塞試験では、これまで一例もないんだけど、理屈からいうとその頚動脈が行き止まりだった場合に脳梗塞を起こす可能性もあるということです。まあ、たいがいの検査っていうのは多少のリスクは伴うものではあるけどね。金曜日には脳血管造影っていうのもあってこの二つをクリアすればリンパ節の手術はそれほどおおごとにはならないということになるわけです。

食道がんについてはこれまで一年以上あれこれと学習してきたのでどんな場合にどんなことが起こりうるか、最悪の場合もふくめてかなり分かっていたつもりで、なにがあっても驚くことはないんなんだけど、今回浮上した頚動脈・脳梗塞問題はちょっと想定外のことではありました。

で、金曜日はこの検査があってしばらく安静にしなくてはいけないのでお見舞い御遠慮申し上げます。

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2007年5月29日 (火)

誰も主役ではない

ひとつの事件にからんでこの先捜査が進めば重要参考人になったであろう人間が続けて自殺したわけだけど、松岡にしても山崎にしてもどう考えても「みずから責任をとる」とか「命をかけてなにかを守る」ような人間ではなかったわけで、「責任をとらされた」とか「なにかを守るために命を捨てさせられた」と考えるのが自然だろう。

これは二人が殺されたとかいうことではなく、死を選ぶしかないという力学が存在したということだ。しかし、二人を死に追いやったのは特定の農水省や緑資源の関係者などではなく、ことが表ざたにならなければ利益を受け続けられただろう無数のひとたちの力というか意思の総体のようなものだったんじゃないかと思う。

今回問題になっている林野行政というのは、無駄な道を作るという部分では車がほとんど通らない高速道路だとか誰も使わない空港だとかの土建行政や運輸行政と根は同じだ。ただ、高速道路とか空港とかの場合には地元に賛成派と反対派がいたりするけど、林道のばあい地元には賛成派しかいない。

いぜんある林道の問題を取材したことがあるんだけど、雇用の少ないというかほとんどない地元のひとたちにとって林道建設は唯一の命綱で神さまのような存在だった。都会から来た環境保護団体が、いくら動植物が被害を受けているとか国民の税金が無駄に使われているとか騒いでもうるさいだけである。そしてそういう地元のひとたちはそれぞれが一票をもっている。

松岡が自殺したあと新井将敬のことを取り上げた記事があったけど、ぼくが思い出したのはことし2月に自殺した山口組最高顧問で国粋会の工藤和義会長、そして2003年1月に自殺したDSE(当時PRIDEを主催)の森下直人社長のことだった。死んでカタがつく話ではなかったんだけど、死なないわけにはいかなかったんだろう。

坂井泉水の件もふくめ、たくさんのひとがわずかでも死を先のばしにしようと努力している病院でこういうニュースをきくとちょっとふしぎな気分ではあります。

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2007年5月28日 (月)

患者の態度

病院に戻ってくると、先週にはきいてなかったいろんな検査が入っていることを告げられる。きょうは頭部MRIと頸部エコー検査。頸部エコー検査はかなりしつこく、頚動脈の位置、太さ、血管壁の厚さなどを調べているのだという。手術の準備にしてもずいぶん慎重というか精密な検査をするんだなあと思っていたら、夕方に主治医がやってきて、

「いやあ、なんかおおごとになってきちゃったよ」

なんだおおごとって?

手術とか大きな治療方針を決めるのには金曜日に各科のドクターが集まって話し合うらしいんだけど、ぼくの頸部リンパ節の再発部分は頚動脈に近くそのまま手術するとやばいんじゃないかという話になったらしい。頚動脈を切っちゃうとやばいだろうということぐらいまあ想像つくわけだけど、その場合からだの他の部分から血管を持ってきて移植するとか大変な話になって、循環器外科とか形成外科とかも巻き込んでの大手術になるわけで、そりゃあおおごとだ。

PET検査で再発が疑われている食道の周辺は超音波内視鏡でもまだ灰色のまま。あしたまた内視鏡で組織を採取してまた検討するとのこと。てなわけで食道全摘出になるかどうかも可能性はかなり高いけどまだはっきりしていません。

Rimg0001 そういう話を主治医がし始めたときにおれはロッテのスイカバーを食べ始めたところで、こういうアイスキャンディーはちょっと横に置いておくということができないので、けっこう深刻な話をスイカバーを食べながらきくという間抜けな光景になってしまった。小さくなってくると落ちないように棒の角度とか注意しなくちゃいけないので、意識はどうしてもそっちのほうにいってしまう。でも話は大事そうだからきちんときかなくちゃいけないし。なかなかたいへんだったわけです。

医者の話はまじめにききましょう。

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2007年5月24日 (木)

病院で数珠はやめよう

新しい病室の住人が静かだと書いたけど、前の部屋があまりにもやかましかったから最初そう感じてしまっただけで、実はそれなりにうるさいことが分かってきました。となりのじじいが静かだったのは手術直後だったからで、回復してくるとナースにいろいろと文句を言ったりしょっちゅう屁をこいたりするけどまあ許容範囲である。

問題はそのまたとなりのじじいで、一日中数珠をじゃらじゃらさせてお経だかなんだかを唱えているのだ。はじめはとなりのじじいがそれをやってるのかと思って、となりのじじいは放射線と抗がん剤の副作用でスキンヘッドになっているので本物の坊さんがお経を唱えてるのかと思ってたんだけど、そうではなかった。たんなる信心深い素人らしいけど、静かな病室でそんなのが聞えてくるとけっこう不気味である。「クスリくれ!」のリフレインのほうがずっと楽しい。

でも、ここみたいに年寄りでがん患者が多い病棟に坊さんとか神父とかが患者で入ってきたらどうなるんだろう。信心深いひとだったらありがたいとか思うのかもしれないけど、ふつうは縁起でもないと嫌がるのではないだろうか。「ここで知り合ったのも何かの縁ですから、私が先に逝ったらよろしくお願いします」なんて喜ぶ奴はいないだろう。その坊さんや神父も自分の職業がばれたらみんなに嫌われるから正体を隠しているんだけど、朝晩の読経やお祈りはしなくちゃいけないからトイレに隠れて読経やお祈りをしたりして。まるで隠れキリシタンみたいだな。患者は毎朝体重を測らなくちゃいけないので体重計を踏み絵にしておけばキリシタンはすぐにばれるぞ、ってなんのこっちゃ。

などというくだらないことを言っている場合じゃなくて、きょうは超音波内視鏡の検査があって結果はまた来週なんだけど、とりあえず2週間おくれで6月6日に手術をする予定になりました。

あした金曜から月曜の朝までは外出することになったので病院にはいません。

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2007年5月23日 (水)

べたな演出

きょうはナースから当日の段取りや手術前後の注意事項の説明を受けの、麻酔科医の説明を受けの、手術後の深呼吸の練習器具をもらって練習をはじめの、金曜の夜の『時効警察』と『タモリ倶楽部』と土曜の朝の『ケロロ軍曹』の録画予約をしてのと、予定通り金曜には手術が行われる前提でものごとはすべて進んでいたんだけど、先週やったPET検査の結果が届いて状況が変わってしまった。

PET検査の結果、食道にもがんの再発がある可能性が濃厚になり、その場合はリンパ節の摘出だけじゃ済まなくなるわけで、そんな簡単な手術じゃ済まなくなるわけで、とりあえず金曜の手術は中止というか見送りになりました。

前にも書いたようにPETというのはあくまでも糖分の代謝が盛んな場所にスポットライトが当たるというだけで必ずしもそこががんだとは断定できないんだけど、以前にでかいがんがあった場所の周辺であればまず再発を疑うということで、あしたからまたいくつかの検査をして判断をしようということです。

ここまできてまだひっぱるというのは、お前はすぎやまこういちか? というつまらないギャグを飛ばしたくなる、これはきっと脳にも転移があるにちがいないないなの水曜の夜でした。

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2007年5月22日 (火)

パンクな病室

きょうは早くも病室を引っ越しました。

きのう入ったのはナースステーションにいちばん近く、しょっちゅうナースコールをする、いちばん手間のかかる患者ばかりの病室で、そこしか空いてなかったのでとりあえず入れられたようです。

その部屋にいたのはようするに動けない老人ばっかりで、例えばとなりのベッドにいたじじいはとにかく一日じゅう声をあげ続けていた。基調となるのは「痛え!痛え!痛え!」、これがしばらく続くとナースコールを押してナースがやって来る。ナースも慣れたもんで「○○さん、どこが痛いの?」、じじいは「全身が痛え!」、ちょっとなだめてすぐに去っていく。

この次に始まるのが「クスリをくれ!クスリをくれ!クスリをくれ!」でまたナースコール。こんどはナースが「○○さん、なんの薬が欲しいの?」、じじいは「痛くなくなって、苦しくなくなる薬をくれ!」、ナースは「じゃあ、もう少ししたら持ってきましょうね」で去ってしまう。

すると今度は「殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!」が始まる。「痛え!」、「クスリをくれ!」、「殺してくれ!」がビートをきかせてリピートし続けるのだ。音だけきけばシャブ中かアル中の入る病院、さもなければ場末の留置所だ。パンクな病室だったのだ。

このビートがとつぜん途絶えると今度はいびきが聞えてくる。そんな騒ぎが何回か繰り返されると、こんどはナースが本当にクスリを持ってくる。見えないので確かではないが点滴で入れているのだろう。じじいが「なんのクスリだ?」と聞く。「痛くなくなって、苦しくなくなる薬ですよ」とナース。「ならいいや」とじじい。しばらくはおとなしくなる。勝手に推測すれば、じじいはなんかの末期がんであちこちに転移があって、薬はモルヒネのたぐいだったのだろう。

そんな次第で移されたのはナースステーションから離れたすみっこの病室。患者は誰ひとりナースコールも押さない、まったく声もあげない静かな病室。おれはべつにあの部屋でもよかったんだけどね。

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2007年5月21日 (月)

春がいっぱい

予定どおり本日入院しました。

春なので病棟にも新人ナースがいっぱいです。

おれのところにもさっそく新人ナースが採血にやってきました。いろいろと器具の準備ができて、さあブスっとやってくれい、と腕を差し出したんだけど、その新人ナースは顔をひきつらせて「先輩に立ち会ってもらいます」と先輩ナースを呼びに行ってしまった。待つこと数分、新人ナースはひとりで帰ってきて「先輩の手が離せないので採血は午後にさせてください、ごめんなさい」ときた。いやあ、なんか初々しくていいなあ。

午後に採血再開。こんどは先輩を引き連れた新人ナース、顔も手元もひきつらせて採血開始。刺したのはいいけど恐る恐る針を進めてるから皮膚から血管まで届くのに3年ぐらいかかりそう。先輩に注意され、ようやく針が血管に届き採血管に血が入りはじめる。今の採血は注射器じゃなくて、独立した針だけ刺しておいて採血管を必要なだけつけ替えていくことが多い。

一本目の採血管は無事終了。そして二本目の採血管をつけたところで血がぴたっと止まってしまった。原因は分からないが入っているのは針だからあまりぐりぐりやるわけにもいかず、ここで「ごめんなさい」、「ごめんなさい」を繰り返し、新人ナースは針を抜いて、先輩ナースがもう一方の腕にブスっとやって無事終了。

ちょっとしたことでも医療ミスだとかいってやたらと病院にクレームをつけたがる連中が多いなか、こんなことがあってもぜんぜん怒ることもなく、なんか初々しくていいなあ、とニコニコしてるおれってなんて心が広いんだろう。ちょっとおそめだけど春を感じた一日でした。

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2007年5月18日 (金)

そして訃報は続く

藤原伊織さんが亡くなりました。59歳、作家、食道がんでした。

ぼくは藤原さんの熱心な読者というわけではなかったんだけど、このブログでも何度か書いてきたように食道がん患者としてのコースがそっくりで、たまたま共通の友人がいたこともあって、その経過をときどき聞いたりはしていました。去年の食道全摘出のあとはまた小説を発表したり、タバコも吸い、酒も飲み、麻雀もするという正しいがん患者の道を歩んでるということだったので安心していたんだけど、手術から一年ちょっとしかもたなかたった。

先月亡くなった森政康さんも食道がんで去年の8月に全摘出の手術をして8ヶ月しかもたなかったし、去年は岡田眞澄さんも食道全摘出から9ヵ月ぐらいで亡くなった。藤原さんとは面識があったわけではないけどなんとなく近いところでこういう話が続くと、やはり進行した食道がんの生存率が低いというのは事実なんだなあと実感してしまうわけです。

ふつうはここで、なにが人の生と死を分けるのだろうかとか、人は死の直前になにを考えるのだろうかなどと思索を深めたりするのかもしれないけど、人非人のおれのはそんなことはぜんぜんなくて、5年生存率20%なら5年非生存率80%なわけでその80%のほうにたくさん行ってくれれば自分が20%のほうに残る確立が高くなるんじゃないかなどという、論理的なようでぜんぜん論理的じゃなくて、とても不謹慎なことを考えてしまったりもする。やっぱり5年生存率なんて発表するのはよくないぞ。

などとくだらないことを考えているうちにさっき病院から連絡があって21日月曜の入院決定です。きのうのPET検査の結果で他に転移がなければリンパ節だけの簡単な手術で終わる予定です。

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2007年5月17日 (木)

PET

PET検査を受けてきました。これはCTやMRIなどよりも精度の高い情報が得られ、がんなどの診断に有用だということでこの数年注目されている検査法です。ぼくの場合、ふだん受けている定期健診は内視鏡・エコー・CTで、今回のリンパ節の再発はエコー検査で見つかったんだけど、これらの検査だけでは他の場所への転移が見逃されている可能性もあるので、いちおうPETをやっておこうということになったわけです。

サル並みの理科アタマでこの検査の理屈を整理してみましょう。腫瘍や炎症ななどの病巣にはブドウ糖の代謝が盛んになるという性質があります。そこで、フッ素18という放射線物質をくっつけたFDG(フルオロデオキシグルコース)という薬を点滴で体内に注入し、これが体内でどのように分布したかをPET(Position Emission Temography、ポジトロン断層)という方法で画像にするものです。その画像を見てそのフッ素18という放射線物質が集まっている部分にはがんができている可能性が高いということですね。

このPET撮影ができる装置は非常に高価なため(例えばこのPETもCTもできる機械は17億円!)日本でもまだ設置されている病院が少なく、虎の門にもまだないので、紹介状を持って新宿戸山にある国立国際医療センターで受けてきました。点滴を入れるのが15分ぐらい、それから薬が全身に回るのを待って安静にしてるのが1時間、撮影が30分ぐらいのものなんだけど、薬を作るのに時間がかかるとかなんだかんだで、昼前に行ったのに解放されたのは4時過ぎでした。結果は直接主治医に送るということできょうは教えてもらえませんでしたが、通常検査だけで行けばその場で説明してくれるようです。

また、PETは万能だ!みたいに宣伝しているところも多いみたいだけど、PETでも見逃すがんはたくさんあるらしく、PETでがんが見つからなかったから大丈夫というわけではないようです。

ちなみに費用は薬の種類とかによっていろいろとあるみたいだけど、きょうのぼくの場合は国保の3割負担で24,430円でした。

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2007年5月12日 (土)

ひとりぼっちじゃなかったあいつ

去年、自分が末期に近いがんだということが分かって、同世代では自分が最初にくたばるのかなと思ってたら同い年の友人が先に死んでしまった。おれと同じぐらいハゲで、おれと同じぐらい酒飲みで、おれと同じぐらいギターが下手だった。

30歳を過ぎてからいっしょにロックをやる仲間になって、会うときはしょっちゅう会ってセッションしたり酒飲んだり、会わないときは何年も会わなかったり、そんな程度の関係だったけど、「いい歳こいてハードロックとかメタルとか言ってんじゃねえよ」とか、ケチばっかつけてたけど、40歳過ぎてもおれとおんなじでダメなおっさんだったけど、ひとりぼっちじゃなかったよ、あさひなさんは。

朝比奈泰彦さんが、4月25日(水)に肝不全で亡くなりました。

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2007年5月10日 (木)

今日も逃げよう

きょうは先月末の検査結果をききに病院へ。結果からいうとリンパ節の影はやはり再発というか転移というか、とにかくがんでした。

去年、はじめに食道がんが見つかったときにもすでにリンパ節に大きな転移はあったんだけど、そちらは放射線治療でいちおう消えてというか見えなくなったままで、今回発見されたのは別の場所です。前のは食道の右側の肺の方で、今回のは左側の首の付け根の当たり。ただし、すでに放射線をめいっぱい当てた範囲なのでもう放射線治療は不可能。手術です。

まあ、食道のほうが組織検査の結果もシロだったので、食道にはさわらずけっこう簡単な手術で済みそうなのがラッキーといえばラッキー。食道がんの再発では、今回のようにリンパ節だけ再発というケースがけっこうあります。その場合でも再発の確立はかなり高いので食道にまだ再発がなくても全摘出しちゃう医者というのはけっこう多いのです。今のドクターにもその可能性はあると言われたことがあったので、ちょっとビビッてたんだけど、とりあえずはセーフ。

食道がんの再発でよくあるのがこういう再発がリンパ節だけなのに食道全摘出の手術をすすめられて、それはあまりにも理不尽だろうと病院を逃げ出しちゃうというパターン。そういう患者の多くがいんちき漢方、詐欺まがい免疫療法、やたら高額な水や健康食品、宗教、宇宙パワー、その他にずぶずぶと足を踏み込んでいくわけです。

いちおう他にも転移がないか来週PET検査を受けて、入院するのは21日以降になりそうです。ここでまたどこかほかに転移が見つかると、また治療も変わってくるんだろうけどね。

というわけでまた再発したけど、まだまだ食道全摘出からはしぶとく逃げ続けるのでした。

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2007年5月 9日 (水)

明日は明日

Rimg0034 きょうは暑かったので出歩くのはやめようかと思ったんだけど、きのうも暑いから外に出なかったのを思い出して、ただでさえ運動不足なのにこれじゃあまずいと思い、近所の動物園に行ってきました。

Rimg0042 板橋区こども動物園。さいきんマスコミでも(テレビブロスだけだけど)取り上げられた都心(からちょっと外れてるけど)の穴場的動物園です。いつもすぐそばの図書館までは行っていて、この動物園にもいちど行ってみようと思いつつ、ついついどうでもいいやと行きそびれていたのでした。

以前よく仕事で地方に行って、時間があまったので観光名所のお城とかに行くとあんまりつまんないので、併設された動物園に入ってみてあんまり悲惨なので悲しい思いをしたことがあったけど、ここの場合は最初からほとんど期待していなかったので逆にけっこうおもしろかった。

とはいってもヤギが放し飼いにされているのが「はなしがい広場」が目玉で、あとはフラミンゴとかモルモットとかがちょろちょろっといて、以上!という感じなんだけど、このヤギがなんかふつうな雰囲気で、あまり気合いが入っていないのがけっこういい。ヤギとはいっても子どもには危険なこともあるので、飼育係というか監視係というか一応いますという感じのおっさんが何人もいるんだけど、このおっさんたちも気合いが入っていなくてゆるい感じでまたいい。

こっちも気合いを入れずにゆるゆると「こいつらヤギ汁にしてもまずそうだなあ」などと思いながら見ていたら、持っていた紙袋を食われそうになって、注目されてしまった。目深に帽子をかぶってサングラスをかけた坊主頭のおっさんが、ホームレス風の紙袋をヤギに食いつかれてあたふたとしている風景がそんなに珍しかったのだろうか。

あした10日木曜は病院で先月末の検査結果を言いわたされます。

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2007年5月 4日 (金)

元気なんだけどなあ

Rimg0021 きょうはあまりに天気がいいのでバイクを洗ってやりました。病気になってからは退院するたびに一回ぐらいはエンジンをかけて近所をちょっと走ったりしてたんだけど、一年以上ぜんぜん手入れしてないので悲惨な状態になっていました。92年式の古いバイクでもう傷だらけなんだけど、ホコリだらけサビだらけはかなりかわいそうだった。いちおうワックスもかけて、各所に油をさして、エンジンオイルも交換すると生まれ変わったように快調な走り。もう一年以上換えてなかったからひどい音だったもんな。すっきりしたバイクで走るとなんか体のほうもすっきりと快調な気分になるから不思議なものです。

サビおとしまでやると日が暮れちゃいそうだし、あまりにも天気が走ってくれと言っているようなので、サビおとしは明日にして、ガラガラの都内をひかえめに暴走。東京湾まで行ってきました。バイクに乗っているときというのは運転に集中しないと危険なので、余計なことを考えてる余裕はありません。往復たった80キロぐらいだったんだけど、そのあいだ気分はふつうの元気なおじさん。ひさびさに病気のことを忘れた一日でした。

そしてあした、もっと元気になれそうなのがこれ。元気な忌野清志郎の姿が見られるようです。

5月5日(土)19:00~20:55BSフジ 『市民会館最後の日』

清志郎がシークレットゲストとして出演した1月31日のライブ「札幌市民会館 最後の日」の中継録画です。

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2007年5月 2日 (水)

1万5千キロカロリー

1982年7月、アントニオ猪木の内臓疾患による入院が発表されました。病名はその時には伏せられていましたが、のちに糖尿病だったことが明らかにされます。当時、猪木は39歳。もうピークは過ぎていましたが、まだまだ新日本プロレスの看板。かんたんに休んだりできる立場ではなかったわけですが、さすがにふらふらでもう歩けない状態になりようやく入院したようです。

その時の血糖値が596mg/dl。健康な人の血糖値は70~109(空腹時)というから、まあ尋常な数字ではないですね。で、その頃の猪木の一日のカロリー摂取量が1万5千キロカロリーだったという話を思い出してしまったのです。だから、1食1万3千キロカロリーのラーメンはすげえなあ、という話でした。

猪木の自慢話のひとつに、若い頃に肉を2千8百グラム食べたことがあるというのがあって『SMAP×SMAP』でもその話を披露してえばっていましたが、最近の『大食い』上位入賞者の常連だと肉の3キロ、4キロはみんなすずしい顔でたいらげているので実はこんなのたいしたことないわけです。

前にやはり夕方ニュースの大食い特集で佐々木健介が出てきたことがあったけど、たいした量を食べられなくてとっても情けなかった。猪木はもともと大食いで有名なわけではないけど、実はほかのプロレスラーとかも最近の大食いタレントのみなさんに比べるとどおってことないのかもしれない。こんなところでもプロレスが最強じゃないのがバレると悲しいからな。

で『SMAP×SMAP』でのオチが、
猪木『糖尿を治す方法は改名をすること』
DJ OZMA『なんていう名前にすればいいんですか?』
猪木『アントウニョウ』
SMAP & DJ OZMA『・・・・・・』

誰も突っ込めなくて、放送事故になるんじゃないかというぐらいの沈黙だったぞ。
やっぱりアントニオ猪木はいまだに最強だったのでした。

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