三日でじゅうぶん
植木等さんが亡くなって三日たったけど、どうもワイドショーやスポーツ新聞を見たりネットで調べたりという気が起きない。もちろんクレイジー・キャッツをリアルタイムで見てきたという世代ではないけど、植木さんに興味がなかったなんてことはなくて、小さい時に見た何本かのクレイジー映画や『シャボン玉ホリデー』はずっと記憶に残っていて、ぼくにとってドリフターズ以前のお笑いヒーローといえばやっぱりクレイジーでした。
『無責任男』はケロロ軍曹のキャラクター設定にも大きな影響を与えている、とおれは思っている。
でも、どうして植木さんのニュースに目が向かないのか。どうもこのところ、ひとの死から目をそむけているところがあるみたいな気がするのです。親戚や知人はしばらく亡くなっていないので、ここで言う「ひと」というのは有名人でということ。この二ヶ月ぐらいでも渡辺 和博さん 、池田晶子さん、鈴木ヒロミツさん、鴨志田穣さんと個人的には気になるひとたちが病気で亡くなっているんだけど、あまりくわしく知ろうという気にならなかった。
去年2月にがんの告知をされてから今年の入院まではその逆で、ちょっと気になるひとが亡くなると最後の闘病の様子とか調べまくったりしていたわけで、その頃は自分ももうそんなに長くないんだろうなあとか、けっこう本気で思っていた。今はとりあえず大丈夫っぽくなっているから、無意識のうちに死の話題に近づかないようにしているのかもしれない。
なんだ、けっきょくのど元過ぎればで、現実から目をそらしてるだけか。まあ、ワイドショー的に人の死に興味を持つことが、死という現実を見つめるということではないんだけどね。
植木さんが亡くなったニュースは酒を飲んでる席に入ってきて、その時に「自分が死んだら三日ぐらいはみんなに悲しんで欲しいけど、三日でじゅうぶん。それ以上はいらない」って言うひとがいたけど。その通りだと思う。
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