ライヴ・エイド(2)
ひとことで言ってとにかく恥ずかしい。
もちろんこのMTVの時代というのは多くのロック・ミュージシャンがかなり恥ずかしいことをやっていたわけでもちろんそれもあるんだけど、なによりも恥ずかしいなと感じたのはここに収録されている曲の多くが一軒のレコード屋の記憶につながるからです。
この1985年ごろはレコードのほとんどを青山のパイドパイパーハウスというレコード屋で買っていて、そこでレコードを買ったような曲が演奏されるとなんか身をすくめたくなるくらい恥ずかしくなってしまう。
1970年代から80年代末ぐらいまで青山骨董通りにあったパイドパイパーハウスは、その独自な品ぞろえからちょっとおしゃれなレコード屋として知られていました。ぼくはたまたま会社がすぐそばにあったからそこでレコードを買っていただけなんだけど、どこかにそれ以前に聞いていた60年代70年代の古いロックとはちがう音楽を聞いてるぜみたいな、おれもちょっと大人なそっちの世界へ仲間入りかなみたいな、そんなスケベ心があったことはまちがいない。
もちろんパイドパイパーハウスがきっかけとなってそれからずっと聞き続けている音楽もあってそういうのは今さらどおってことないんだけど、このライヴエイドのきっかけとなった『ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス』だとかスタイル・カウンシルだとかシャーディだとかは、もうそんなレコード持っていたことすら忘れていてたのを20年ぶりぐらいにたて続けて聞いてしまったわけで、そんなはずはない!みたいな感じ。
ボブ・ゲルドフにもポール・ウェラーにも罪はないんだけど、このあたりの曲はイントロが聞こえてきただけであのころの自分のスケベ心みたいなものがよみがえってきてとてもとても恥ずかしくなってしまうのでした。
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コメント
パイドパイパーハウスはマニアックすぎて買うものが無かったです。1980年代は西新宿が、非合法海賊盤の聖地で、私はよく通いました。今ではインターネットの通販の普及で、さびれた町になり寂しいです。唯一活気が有るのはブラウンドフェイシズのみです。その近くに在る博多ラーメン屋は、結構逝けます。
投稿: クルル凹 | 2006年9月24日 (日) 20時57分