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2006年4月 7日 (金)

手術の話(1)

食道の通りが順調によくなってきて、今日はパンとチーズをゆっくりずつながら食べることが出来ました。同時に被爆により患部周辺が焼けてきたことによる痛みもでてきましたが、いまのところ食い意地が勝っているようです(^^;

明日8日(土)15:00から9日(日)15:00まではまた外出して何が食べられるか実験してきます。

前回手術についてちょっとふれたのでその話を。食道がんの手術は、早期の発見で食道の壁面にがんがくっついている程度(ステージI)であれば内視鏡による手術で一時間ぐらいで済んでしまい、再発や転移の可能性も低く一ヶ月程度の入院でかたがついてしまうようですが、あるていど進んでしまうと消化器の手術ではもっとも困難で、すい臓がんと並んでがんの東西両横綱と呼ばれる(ホントかよ(^^;)たいへんな手術になってしまうようです。

手術は食道の全摘出が基本で、転移のあるあるいはその可能性のある周囲の器官臓器も一部あるいは全部取ってしまいます。これは比較的初期のステージIIでも私のようにかなり進行してしまったステージIVでも変わりないようです。作業としてはまず首から腹までざっくりと切り開きます。必要に応じて肋骨や胸骨を切断し、食道を首の下から胃の上まで(時には胃の一部も)切り取ります。この時がんが上のほうにあった場合、声帯も取ることになります。私の場合ぎりぎりのようですが、声帯が助かってもそこにつながる神経の多くは取ってしまうのでひどい声になるのはさけられないようです。

次に食道再建の作業です。胃の神経を取り、上半分をぐりぐり細くのばして食道の代わりとして咽喉まで持ち上げて接合します。このような荒っぽくかつ複雑な手術なので時間も8~12時間はかかり、手術中の死亡率もそれなりにあるようではあります。術後の回復もかなり個人差があるようで、ネットにある体験記をいくつか見ただけでも集中治療室に1~5日、退院まで1~6ヶ月、社会復帰まで3ヶ月~3年とさまざまです。こんな大変な手術なのに、簡単に切ろうという医者がけっこういるようで、そんなのにあたった患者はたまりませんな。

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コメント

こわい(T-T)
み、みゅうさんもそんな大手術になるんですか?

投稿: lily | 2006年4月10日 (月) 16時30分

lilyさん、切るということになればそうなりますね。まだ全然実感がなくてひとごとみたいなんだけど、来週末ぐらいには少し治療の方向が見えてくる予定です。

投稿: みゅう | 2006年4月11日 (火) 17時11分

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