お彼岸の風景
きのう治療を再開し、きょうはまた休みですが、患部の腫れはかなり増してきた感じ。今のところ、重湯とスープの食事はまだ食べられているけれど、医師の話ではもうすぐ水も通らなくなるだろうとのこと。この腫れのピークが何日か(かなり個人差がある)続くとがん細胞が収縮に向かい咽喉の通りはよくなるけれども、その頃にはこんどは食道の患部以外の部分も放射線で焼け痛くてものが通らない状態になっている可能性が高いとのことで、現時点で今回の治療は来月の14日まで予定されていますが、その頃にはどうなっていることやらとビクビクしているお彼岸の中日です。
今いるのは四人部屋で、ほかはみんなお年寄りなんですが、そのなかのじいさんAのわがままぶりが目にあまるのでそのお話など。
じいさんAのわがまま
これまでも検温や食事、入浴などの際に看護婦さんに無茶を言うのは日常茶飯だったけど、きのうはお見舞いに来た家族に無理難題を吹っかけている声が聞こえてきた。胃がんの手術が無事に終わり、体力の回復を待つだけのじいさんAは佐渡の人で、お祭りの仕切り役のようなことをしていたらしい。今年も4月最初の土日にお祭りがあるので、その前日にはどうしても自分が行かなくてはならないのだと言い張っているのである。その日程では家族が誰も一緒に行けないので、今回はあきらめてくれとみんなで説得しているのだけど、じいさんAは聞く耳を持たない。自分が行って準備の指示をしないとお祭りができなくなるというのだ。病院からタクシーで新潟まで行って、港から船に乗れば、誰の力も借りずに佐渡まで行けるんだ、もうそう決めたんだなどといきまいている。家族間交渉は二時間にわたったが解決を見ず、きょうもまた息子夫婦が説得を続けている。どう考えても現地では、すでにじいさんA抜きで準備は進んでいるとうは思うんだけど、検査に行くのにベッドからエレベーターまで歩けないから車椅子を持ってこいなどと駄々をこねているくせに一人で佐渡まで行くというじいさんAの春祭りはこの先どのような展開を見せるのだろうか。
また、しばらく観察しているとこのじいさんAは看護婦さんにわがままを言うときに、相手によってわがままを使い分けている。私のお気に入りの○○さんと△△さんの時には特に無茶の度合いが高いことが最近判明したのでいつか成敗してやろうと思っている今日この頃ではある。
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コメント
あははーーー。
楽しい方がおられますねー。
夜の静けさについては、ご幸運を祈る、であります。
投稿: madame commines | 2006年3月22日 (水) 01時58分
じいさん、わがまま言うことで自分の存在をアピールしているんだろうなあ。しかし口が達者なのは元気な証拠。車椅子使わないで歩きましょう。いっそ佐渡まで歩きましょう。(うそうそ)
まあしかし、看護士さんも大変ですなあ。せめてみゅうさんはいい患者でいましょうね。あんましお気に入りの方をじろじろ見ないようにね。
私もかつて扁桃腺とったとき、まったく唾液を飲めず苦しみました。普段何気なくやっている行為だから、ついうっかりやっちゃうのよね。そのたびに七転八倒。
つらいと思うけど、その先に見えている春に向けて乗り切ってくださいな。
今週またお伺いする予定です。
投稿: tk | 2006年3月22日 (水) 10時33分
「わがままなジイさん」は、「エロじいさん」「おばさん」と共に、その病院のに限らず、日本の社会問題です。
そういえば病院専門の出張ヘルス、
あるらしいですよ。
投稿: ごけっこう仮面 | 2006年3月23日 (木) 03時27分
madame comminesさん、夜は薬でちょっとぐっすり眠って、起きてつば吐いて、また眠って、またつば吐いての繰り返しなので周囲の環境は実はそれほど気にならないのです。
投稿: みゅう | 2006年3月26日 (日) 20時37分
tkさん、寒いギャグを連発していたじいさんは、やはりかなりのくせ者のようです(^^;
投稿: みゅう | 2006年3月26日 (日) 20時38分
ごけっこう仮面さん、情報ありがとうございます。さがしてみます(^^;
投稿: みゅう | 2006年3月26日 (日) 20時38分