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2006年3月29日 (水)

血の話(1)

自己血採血というやつが始まりました。これは定期的に抜いた自分の血を保存しておいて、手術時に輸血用に使うというもので、私は知らなかったんですが最近では一般的に行われていて、この病院ではもう手術時の輸血は七割がこの方法でまかなわれているそうです。他人の血や血液製剤を使うよりも、肝炎などの感染症や輸血時の副作用というリスクが当然減るわけで、自分の血がいちばん安心というわけですね。

きょうは400ml抜かれ、このあと三回で合計1600mlを貯血することになるわけですがそのうち半分が輸血用に冷凍保存され残りの半分は「自己フィブリン糊」というものを作るために使われます。これは、手術のときに血がにじみ出るようなところや血管や消化器官などを縫い合わせたところにつけると出血量が減少するというすぐれもので、血液400mlから5mlしかできませんが、市販では5mlで九万円もする高価な薬なので自分の血で作れば安上がりなのです。また、手術時に大量出血した際には、その血を集めて洗浄しまた輸血するという荒業もあるようです。高見順の『闘病日記』には、手術のたびに学生を集めてもらい輸血をしていたという記述がありましたが、輸血ひとつとっても医学の進歩はたいしたものだなあと感心した次第ではあります。

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